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TBS音楽特番「クリスマスの約束2019」放送

KANさんにインタビュー


──KANさんが、「小田和正」を認識されたのはいつ頃なのでしょうか。


KAN:
もちろん代表曲は知っていたんですけど、基本的に洋楽しか聴いてこなかったんですよ。90年代に入ってから少しずつ、ASKAさんをキッカケに邦楽を聴くようになったんですけど、それまでの学生時代やデビューしてからもずっと洋楽しか聴いてなかったんです。ただここ数年、小田さんとイベントでご一緒することが何度かあって。意識して作品を聴くようになったのはここ最近になります。

──イベントでは何度も共演しているんですよね?


KAN:
そうですね…2010年に名古屋、あとは大阪の靭公園。それと2013年にTRICERATOPSのスペシャルライブに出演した時に、小田さんがシークレットゲストでいらっしゃって…。それからap bank fes.でも何度か一緒になりましたね。3年くらい前は沖縄のイベントで共演するはずだったのですが、前日のリハーサルはできたのですが、当日はすごい雨と風で結局イベント自体が中止になっちゃって…。過去に、小田さんの曲に僕も含めて何人かでコーラスで入るとか、そういうのはありましたけど、昨日みたいにちゃんとサシでというか、一緒に演奏させてもらうというのは今回が初めてでしたね。

──そのイベントの時は、小田さんとはあまりお話することはなかったんですか?


KAN:
そうですね。そんなにがっつり喋る機会はなかったですね。もちろんちょっとした会話は何度もありますが。

──ちなみに「クリスマスの約束」という番組はご存知でしたか?


KAN:
もちろんです。要さんやスキマスイッチや和田唱君から話はよく聞いていましたから。スターダストレビューは完々同じ事務所でしたし、もう30年くらいいろんな形でお世話になっていて、スキマスイッチもそうですね。TRICERATOPSとももう10年くらい、いろいろ一緒にやっています。

──今回のメンバーは、本当に気心知れた間柄ともいえるわけですね?


KAN:
そうですね、よく知っている人がたくさんいるのは、とても安心しますね。

──女性陣は?


KAN:
矢井田さんはイベントで一緒になったことは何度かありますが、熊木さんは初めてです。JUJUさんも同じイベントに出たことが数回ありますが、ちゃんと一緒に演奏したことは女性陣とはないですね。

──今回「クリスマスの約束」の出演依頼があった時、どんな感じでしたか?


KAN:
「うっそ!」っていう感じでしたよ(笑)。先ほどの2013年の1月にTRICERATOPSのスペシャルなライブ…スペシャルっていうのはTRICERATOPSが毎月アコースティックライブをやって、その総集編的なものを中野サンプラザでやったんです。その時に、そのシリーズのゲストで出ていた僕と山崎まさよし君と吉井和哉さんがいて、そこのシークレットゲストが小田さんだったんですけど、その打ち上げの時に唱君が小田さんに「『クリスマスの約束』、KANさんいいんじゃないですか!」って話したら、小田さんが「いやいや、KANちゃんは独立独歩だからね、属しちゃいけないよ」っていうような、正確な言葉はわかりませんけど、そういうことをおっしゃって。「それはいい意味ですか?」「いい意味だよ、もちろんいい意味だよ」って。そういう会話もあったので、僕は呼ばれないだろうとずっと思っていたんです。その上で声を掛けていただいたので、「うっそ!」と思って…加えて、正直、テレビってどうも怖いんですよね。諸刃の刃というか。

──そうですよね。良くも悪くもいろいろ出ちゃいますからね。


KAN:
そう、だからテレビ…うわ~って思ったけれども、小田さんからですから、それはもう…。

──どちらの気持ちが大きかったのですか?(笑)


KAN:
両方です。小田さんから言われたということは、ものすごく嬉しいです。でも同時に、テレビかっていうのもありましたけど…だけど数少ないちゃんとした音楽番組じゃないですか。数少ないって言ったらあれですけど…今ある歌番組はコマーシャル的な印象がものすごく強くあって、そんな中で本当にちゃんとした音楽番組だということはわかっていましたので、それはもう是非出させていただきます、と。

──「星屑の帰り道」を選曲したのは小田さんですか?


KAN:
そうです、あの曲をやりたいっていう。

──それを聞いた時はいかがでしたか。


KAN:
弦楽四重奏とのセルフカバーっていうのを17年18年に2枚作ったんですけど、その1枚目を送った時に、小田さんから「すごく良いし、『星屑の帰り道』は特に好きです」っていうようなメールをいただいたんです。

──なるほど、そういう経緯があったんですね。本当にいい曲ですよね。


KAN:
ありがとうございます。

──その後、番組についての打ち合わせもあったと思うんですけど、その時はどんな感じでしたか。


KAN:
番組に関する打ち合わせというのはそんなになかったですね。「『星屑の帰り道』でいい?」って聞かれて、「もちろんです」っていうのと、後は全員でやる曲が2曲あって、それにも入って欲しいって言われて、僕のパート部分を録音したんですね、リハーサルで使う用に。

──いきなりですか?


KAN:
はい。ほぼすぐに録音して、あとはケーキをいただいて(笑)、雑談。

──打ち合わせでの小田さんの印象はいかがでしたか。


KAN:
それまでに感じていた小田さんの印象は変わらないですね。「弦楽器、カルテットいるから譜面書く?」って言われて、「いいですか?」「じゃあ書いてもらえる?」って、今回用に新たに書きました。元々はギター2本と弦はシンセサイザーでやったんですよね。それで2017年のセルフカバーっていうのは、「星屑の帰り道」に限ってはピアノとチェロ、ヴィオラ2本だけでやったんです。で、今回は4人いるのと、小田さんの独自のコーラスがあったので、それありきでアレンジをし直しました。

──小田さんのコーラスはいかがでしたか?


KAN:
いやそれはもう、メインのメロと違うメロディーをやられることもあると、なんとなく知っていたので、おぉーっていう…もうなんて言うんですかね。小田さん…小田さんの感じっていう(笑)。

──そして、リハーサルスタジオの雰囲気はいかがでしたか?


KAN:
とても、とても快適だったですね。あとはあのーそうですね。やっぱりこう…なかなかふざけられない現場っていうんですかね(笑)。

──(笑)。


KAN:
そこがもう、なんていうんですか。基本、ふざけてふざけて生きてきているんで、ふざけられない現場っていうのがちょっと、そこに慣れるのに時間が(笑)。時間がかかりましたけどね(笑)。

──フラストレーションが溜まったとか?(笑)。


KAN:
フラストレーションまではいかないですけど(笑)、ふざけたいなって気持ちは、常々…(笑)。もうちょっと小田さんと交友が深まれば、もうちょっと少しずつふざけていけるとは思うんですけど。

──スタジオはなかなかそんな雰囲気じゃなかったですものね。ちょっと張り詰めた感じもありますしね。


KAN:
そうですね。もちろんですが、僕がやるべきことを、とにかくきちんとやるっていうことに集中するしかないですからね(笑)。

──リハーサル中に、MCの相談もされていましたけど、どんなお話をされていたんですか?


KAN:
お客さんが「愛は勝つ」も聴きたいだろうから、しゃべりの中でちょろっと演奏してもらうってのは失礼かな?って言われて。「いや、全然大丈夫ですよ」って。「じゃあ、やってもいい?」「もちろんやります」って話をしましたね。だったら僕が歌い始めますから、フルでやる気満々で歌っているところを、やってと言った小田さんが、「もういい!」って止めるっていうのはどうでしょうか?っていう話をしました。でも、上手くいかなかったですが…(笑)。唱君とのメドレーの時に小田さんが言ってましたけど、「何年か前だったら、俺はこういうのは(指を刺し合うことなど)できなかった」って言ってたじゃないですか(笑)。

──お互い指を指しながらの「少しも寒くないわ」ですね(笑)。


KAN:
そうそう、これもやらなかったんだって思って。でも小田さんがふざけたら相当楽しいでしょうね。

──そのギャップがいいのかもしれないですね。


KAN:
でもね、要さんがずっと前に言ってたんですよ。「カリスマはふざけないんだよ」って。そうか、じゃあ俺らは一生カリスマにはなれないなと(笑)。

──本番の出来栄えはいかがでしたか?


KAN:
どうなんでしょう。まぁ大丈夫だったんじゃないかと思いますけどね。いや、とにかく自分の曲の歌を丁寧にやるっていうことだけしか考えてないんで、たぶん大丈夫なレベルだったんじゃないかと思いますけど。でも、テレビって本当になんていうんですか…あそこはお客さんがいて、収録とはいえ僕らはコンサートやっているじゃないですか。でもテレビってものすごく冷静なので、オンエアを観るとがっくりするかもしれないですけどね(笑)。

──ご自身の歌を含めて、今回の「クリスマスの約束」の最大のみどころ、ここがイチ押しみたいなところを伺えますか?


KAN:
そうですね……いや、あれだけの出演者で、基本みんな1曲ずつじゃないですか。それはもう、全部です。でも特に、って言ったらこれでしょ!

──「少しも寒くないわ」(笑)。


KAN:
そこだけ日本語っていうのもすごかったですしね。

──収録する前と後で小田さんに対するイメージっていうのは、ちょっと変わられましたか。


KAN:
いや、それは変わってないですね。小田さんにお会いする前からなんとなく抱いていたイメージ通りで、実際にお会いしてもそれはずっと変わってないですね。やっぱりこう物静かで、とにかく音楽をやることにすごく丁身な方で、特別に「おぉ一っ」ていうような意外なことは無かったですね。

──イメージ通りだったということですね。


KAN:
そうでしたね。MCで、音楽をやるか建築をやるかっていう時期があったって話されていて、それは初めて聞いたんですけど、でも直後になんか納得できましたね。建築やるのをなんか想像できるっていうか。初めて聞いたけど意外ではなかったですね。でも多くのミュージシャンは選択肢なく音楽やっていますけどね(笑)。

──ちなみに小田さんの曲の中でお好きな曲があれば教えていただきたいんですけど…


KAN:
知っている曲は、どの曲もやっぱり凄いなって思います。「ラブ・ストーリーは突然に」も大ヒット曲じゃないですか。イベントでコーラス参加させてもらったことがあったんですけど、やっぱり何度聴いてもちゃんといい曲なんだよなぁというか。それって凄いことですし、やっぱりそういう曲が多くあると思うんですよね。すごく流行ったけど今聴くと、なんかそんなにこないねっていうのも結構ありますしね。「ラブ・ストーリーは突然に」を一緒にコーラスをさせてもらった時、特に僕のパートがものすごく難しいパートだったんです。メインの7度下、いわゆるセブンスをメインの下でやるんですよ(笑)。

──難しそうですね。


KAN:
小田さんのメロ載いたら、絶対(音を)取れなくなるっていう。だから、ものすごく練習しました。それだけ聴いてもやっぱり飽きないというか、ちゃんとした良い曲なんだよなっていう。関心しますし、そういう曲が多くありますよね。

──KANさんが感じる、他のアーティストと違うところってありますか?


KAN:
なんだろうなぁ…いや、やっぱ小田さんが歌うともう完全に小田さんになるじゃないですか。なんかもう声でやられちゃいますもんね(笑)。やられちゃうって言うと、あれですけど。あの声の印象がものすごく強いので。まだ、作曲とかそういうところの分析に僕は至ってないというか。

──声ですか。


KAN:
そうですね。2008年ぐらいだと思うんですけど、ap bank fes.に出た時に、ステージの裏側にプレハブの楽屋がありそこにいたんですけど、ソウルフルシンガーのAIさんが本番で歌っている時に楽屋の窓がブゥーって、AIさんが扱うと何かが共鳴してブゥワーって貰えるんですよ。すっげーなと思っていたんですけど、その後小田さんが歌ったら、プレハブの中にスーッと入ってきたんですよ(笑)、歌が。なんでここで、こんなにクリアに歌が聞こえるんだっていう。その時、ベルギー育ちの僕の姪っ子が帰ってきていて一緒に居たんですが、プレハブ内に小田さんの声がスーッと入ってきた時に、日本の音楽は僕以外知らないんですけど、「誰これ?誰?誰?」って(笑)。それくらい…ちょっとありえないですよね。そこまで声がクリアに聞こえてきたっていうのは。AIさんのブゥワーって震えるのもびっくりしたけど、それとまたちょっと別次元の感じでしたね。

──そうでしたか。客席で感じるのとまた違うってことですね。


KAN:
全然。なんでそんなふうになるのか意味がわからない。で、慌てて観に行きました(笑)。

──それも声の力なんですね。


KAN:
だから、すごく……なんて言うんですかね。聴く人にもスーッと入っていくんですよね、声と言葉がね。

──なるほど。では最後に小田さんにメッセージをお願いできますか。


KAN:
はい。もう声を掛けていただき有難うございましたっていうことと、初めてちゃんと一緒に演奏できたのがとても嬉しかったですし、なんかシンタくん(スキマスイッチ常田真太郎さん)が一番感動していたらしいんですよ。「母親が大好きな小田さんと、僕が大好きなKANさんが一緒にやってるっていうので、相当うるっときました」って言ってました(笑)。とにかく、僕はもう一緒にちゃんとやらせてもらったのが嬉しかったですし、また是非この番組に限らず、また一緒に演奏できる機会があることを期待しています。あと先ほどのTRICERATOPSのライブでご一緒させてもらった時、僕はとにかくイベントは何らかの衣装を着るんですね。自分のフルのライブだと、やっぱり突飛なものはなかなか着られないんですが、イベントだと3曲で15~20分もてばいいので普段着られないものをいっぱい着るんですよ。それで中野サンプラザに入って、小田さんの楽屋に「よろしくお願いします」って挨拶に行ったら、小田さんから「今日は何着るの?」って言われてね(笑)。なんかそこを期待してくれているんだと思って。「何着るの?」「はい、今年の新作を着ます!」「ああそう、よろしく」って言ってくださって。僕の出番は中盤くらいだったんですが、僕の持ってる中で一番派手なもういわゆるリオのカーニバルの衣装だったんです。それを着てステージの袖で、TRICERATOPSに呼び込まれるのを待っていたんですよね。そうしたら、小田さんが来たので、「今年の新作です」って言うと、小田さんが笑って「自信持っていいよ」って言われて(笑)。「自信持っていいよ!」って言われたんですよ(笑)。

──それはどういう意味なんですかね(笑)。


KAN:
どういう意味かはわからないですけど、「自信持っていいよ!」って、小田さんに。もう2013年1月の段階で、その年の僕の流行語大賞が決まりました(笑)。

──「自信持っていいよ」(笑)。いろんな意味にとらえられますけどね。


KAN:
はい、いろんなところで言ってます。小田和正さんに自信持っていいよって言われたと(笑)。その言葉を胸に何でも着られる(笑)。そう言われたのはもう本当に、本当に嬉しいですし、自信を持っていろんなものを着たいです。もちろん大事なことは音楽をきちっとやることなので、そういう意味で衣装はなんだっていいと思うんですけど(笑)。

──観るほうはとっても楽しいじゃないですか(笑)。ちなみに歌いにくくはないんですか?


KAN:
頭がものすごくガシって締め付けられるものは、やっぱり3~4曲限界。だから、イベント用なんですよ。ワンマンでやった時は1曲目だけこれで出て、最初のMCでちょっと小さいバージョンに付け替えてます(笑)。

──同じものは二度と着ないとか、そういうことではないんですね?


KAN:
イベントで前着たものを着るっていうことはもちろんあります。毎回作っているわけではないですね。でもバリエーションはじゅうぶんにあります(笑)。

──なるほど、楽しみですね。


KAN:
小田さんの「自信持っていいよ」という言葉を胸に、いろんなものを着ながら、きちっと丁寧に音楽やりたいと思ってます。




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松崎ナオさんにインタビュー


──松崎さん、そもそも小田さんのことはご存知でしたか。


松崎ナオ:
はい、もちろん!

──どういう感じの認識をお持ちでしたか。


松崎:
幼稚園の頃からうちの母が乗ってる車にオフコースのテープがあって、それがずっとかかってて…BILLY JOELとオフコースをくり返し聴いてたんです。ですからその頃からもちろん知ってました。その後…実は1回私ライブに行ったんですよね。

──オフコースのですか?


松崎:
いや、小田さんのソロのライブです。たぶん中学生くらいだったと思うんですが、なんか、すごい広いところでやってたんだよなと…。記憶が曖味ですみません。でも個人的にCDを聴いたりしていました。

──「クリスマスの約束」という番組はご存知でしたか。


松崎:
はい、もちろん。ひとりひとりと、こんこんとやるんだなって思った覚えがあって、すごい番組だなと思った印象が強かったです。観ていて、すごいゆっくりと、一人一人と関係が深い感じがして、すごいなぁと思っていました。でもなんかもう、雲の上のひとの感じなので、自分が関わるなんてカケラも思ってなかったです。

──その番組から出演依頼が来て、どのような形でお聞きになったんですか。


松崎:
去年?…今年の3月かな?。私、探されていたみたいで(笑)。

──行方不明だったんですね?(笑)。


松崎:
探されているよって言われてて(笑)。

──理由をお聞きになった時はどうでしたか?


松崎:
え一っ?!と思いましたね。あの番組かと…。本当にびっくりしました。

──出演依頼の経緯みたいなものは聞かれたんですか?


松崎:
NHKの『72時間』というドキュメンタリー番組のテーマ曲になっている私の「川べりの家」という曲を小田さんが聴いて、いいって言ってくれたみたいな、ぐらいしか聞いてないですけど。とてもうれしかったです。

──初めてお会いしたんですか?


松崎:
実は20年くらい前?に1回お会いしています。確か鈴木雅之さんの何かをやられてた時に、レコード会社の地下のスタジオに小田さんがいらしてるって聞いて、挨拶に行きました。私がデビューした年くらいだったと思うんですけど。なんか雰囲気が独特だと思いました。ちょっとゾクッとする静かさがあるというか。

──それから20年ぶりに再会してみて、いかがでしたか。


松崎:
その時よりゾクッとするのは減ってたかな。ひたすらみんなのことを気にしてくれていて、優しいっていう印象が今回は強かったですね。曲の扱いとか、私がどうしたいと思っているかとか、そういうのをすごい気にしてくれるし、細やかにやってくださるんで、優しいなって思いました。

──リハーサルスタジオの雰囲気はいかがでしたか。


松崎:
なんか人がいっぱいいるなって思ったのが最初で(笑)。それといっぱいリハーサルやるから、スケジュールが合わない人はどうするんだろうって思ったんですが、あっ、そのために事務所で録音したんだなって思いました。なるほど、いない人の音が出るようにするんだなって。あと、イヤモニとかもあんまりやったことなかったし。なんか一個一個やったことないことが多くって、おもしろかったです。

──スタジオ入りされた時、小田さんから何か話はあったのですか?


松崎:
最初の事務所での録音の時に、みんなで合唱する時とかは、ハーモニーをすごい大事にするから、いろいろ言うと思うけどあまり気にしなくていいからって言われたんだけど、スタジオに入ってからはさほど言われなかったんですよね。みんなで歌う曲に関しては全体を見てのアドバイスはありましたが、個人的に言われることはなかったので、大丈夫なのかなって思ってました。「川べりの家」では、サビをくり返したり、エンディングを増やすのはどうか、とかいくつか提案していただきました。私は今回、小田さんがどういう風にやりたいかを知りたかったので、大抵「大丈夫です。」と答えていました。イヤモニはちょっと苦労しましたけど(笑)。

──初めての方にはとっても不安があったんじゃないかなって思うんですが…


松崎:
というよりも、不安がどこにあるかわかんないくらい不安でした(笑)、日程とかがきついということではなくてただただ不安(笑)。何が不安かわかんないけど、不安みたいな(笑)。だから緊張しましたよー。テレビを意識するとかっていうより、目の前にいるお客さんにできるだけいい音楽を聴いてもらいたいって思うと、いつも緊張してしまいます。でも本番独特の緊張感もあって、何やってるか自分でわかんなくなっちゃったけど、とりあえず練習したぐらいはできたかなって思ってます。でも、もうもうもう、何度でもやりたかったです(笑)。

──今回の番組の見所は松崎さんから見てどこですか?


松崎:
小田さんがその人とどう関わって音楽を深めているか。小田さんが歌うことによって変化する音楽、変化する演奏、それが最大の見所だと思います。今でもライブでやるとずっと聞こえてきちゃうんですよね、今回の小田さんの歌が。もうなんか、縫い付けられたみたいな(笑)。

──20年前に会った小田さんと、この「クリスマスの約束」が終わった後の小田さんの印象は変わりました?。


松崎:
20年前からは変わりましたね。でも今回最初にリハーサル入りした時の印象と最後までの印象は変わらなかったです。やっぱ丁寧にやってくれるし優しいなって印象でした。でもさすがだなって思ったのは、本番のスイッチの入れ方がすごいなって思って、そこがもうびっくりしたところ。きっちりそこに焦点を合わせて、一番いい状態を本番に持ってくるっていうので、うわぁーすごいって思いました(笑)。歌のクオリティがすごい。普段リハの時がどうこうじゃないんですけど、本番が格段に一番いい歌になってるし、全部がそこにちゃんと集約されてる。これか!と思いました。私、だんだん大破してしまうこともあるので、さすがだなって思って、勉強になりました。

──小田さんの「誇れるのはたゞ」っていう曲をカバーされてましたが?


松崎:
しました、弾き語りで。好きだったんで。ほんとにいい曲ですよ。でも小田さんはライブではほとんどやったことないって言ってましたよね。なんか1回やってみたんだけど、挫折したって言ってた。でもこれ好きだったんです、はい。

──他に小田さんの曲で好きな曲はあったりしますか。


松崎:
『YES-YES-YES』。これすげぇ好き(笑)。子供の時からずっと好きなんです、あの曲。もう最高だなと思って。めっちゃ好きっすね。あれ、名曲っすよ。

──小田さんにメッセージをいただけますか?


松崎:
ドキュメント『72時間』という番組で、私の曲を聴いて聞いて何か引っかかってくれたっていうのがもう最大に嬉しくて、なんかそこに何かを感じてくれたっていうのは…私いろんな音楽の影を受けてますけど、オフコースの影響もどこかに流れているからかもしれません。だからほんとに嬉しかったです。ありがとうございました。また機会があったら一緒にやりたいです。




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小田さんに聞く


──今年はゲストにKANさんと松崎ナオさんが登場しました。番組のなかでKANさんを“KANちゃん”て呼んでましたけど、親しいんですか?


小田和正:
“KANさん”は呼びにくいから”KANちゃん”と言ってたのかな?まあ、あからは呼び捨てでもいいかもしれない(笑)。彼は(根本)要と仲いいんだよな。でも、やる前は色々とこだわりもあるヒトだって聞いてたし、もちろんこだわりなら、こっちも負けないんだけど(笑)こちらから要望を出したら、どう応えてくれるんだろうって気にはしてたんだ。そしたら「仰る通りでいいです」って言ってくれて。俺のほうがだいぶ歳が行ってるから、気を遣ってくれたのもあるんだろうけど。今回のクリ約は全体を見渡してもノレるような曲がなかったんだ。で、せっかく彼が来てくれるのに『愛は勝つ』を放っておくのはもったいないなあって思って。かといって、こっちが新たにあの曲をしっかり身につけて演奏するだけの余裕もないし、ぶっちゃけで「ちょっとだけ(弾き語りで)歌ってもらうとかってあり?」って聞いたら、「いいですよ」って言ってくれてね。結果はご覧の通り、すごく盛り上がって良かった。そもそも、お客さんもあの曲は絶対聞きたかったよね。「星屑の帰り道」は、彼のCDを聞かせてもらって、一緒にやるならこの曲だと思ってやらせて頂きました。他の曲ではコーラスも頼んで、それもとても一生懸命やってくれましたね。
ナオちゃんは、NHKのドキュメント『72時間』という番組で彼女の歌を聞いていて、いい曲だなと思ったのがキッカケだな。でも、どんなヒトが歌っているのかは、皆目わからなかったんだよ。アッコ(矢野顕子さん)ちゃんが、何回か共演してたみたいで、だからどんなコなのかを訊いたりもして…。でも、ナオちゃんはあの番組で流れる「川べりの家」みたいな曲もあるけど、「鹿の一族」というバンドもやっててさ、こちらは表現がユニークで、とにかく振り幅がスゴイ。

──「鹿の一族」は、表現者として揺るぎないものがありますよね。


小田:
スゴイよね。今回、他のアーティストをふくめ、収録の前にいろいろ喋ってインタビューの準備もしないと、というのもあったので、ナオちゃんとも本番の前にけっこう話したんだけど、面白い子だったなぁ。

──「川べりの家」は、どのあたりが良かったんですか?Aメロから新鮮でしたね。


小田:
確かに”大人になってゆく~ほど 涙がよく出てし~まうのは~”の、”し~まうのは”のとこから、実に印象に残るよね。あそこのあのコードはどこから来たんだろう?サビも良かったし。ただ、そもそも短い曲なので、もう少し長くしたいなぁと、それと最後の「一瞬しかない」をもう一度繰り返したかったんだけど、きっと彼女が印象的にしておきたい部分だからいやがると思ってたけど「ここ、繰り返していい?」って聞いたら、いいって言ってくれて、ホッとしたんだよ。あと、ややこしいコーラスもお願いして。そしたら2回目のリハーサルに来たときには、全部自分のバートを覚えてくれてたしさ。ひぇーって思ったよ。

──嬉しい方の“ひぇー”ですね。小田さんの「誇れるのはたゞ」を彼女がカバーしてましたが。


小田:
うん、ビアノの細かいコードもコピーしてくれてたし、歌は…、あの歌に対してオリジナル寄りに、本質に近づいて歌ってくれた。観てる人達に、俺が自分の歌を“歌わせてる”感が出ちゃったらイヤだったけど、多分そうはならなかったし。オレがそう思ってるだけかなぁ(笑)。

──今回の「クリスマスの約束」では、「この日のこと」も重要でしたよね。


小田:
あれはやはり(清水)翔太のことがあったからね。番組でも言ったけど、10年前にみんなでメドレーで歌って、その後も翔太が自分のコンサートで歌ってくれたって言うのを聞いて。”まるで僕らは小さな舟のようだね”って、実はメドレーやった時に、この”まるで~ようだね”を、そこに居た全員の意志として歌ってもらっていいんだろうか、というのがあって。みんながみんな、海に浮かぶ舟だとは思ってないかもしれないし…。でも翔太は、当時からそういう気持ちで歌ってたと、そう言ってくれたからさ。これはもう、今回のクリ約の中のひとつのテーマとして、彼の想いを取り上げさせてもらえないかと思ったんだよ。

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