「風のようにうたが流れていた」#6
明日に架ける橋(BRIDGE OVER TROUBLED WATER)/神田川/心もよう/明治ブルガリアヨーグルトCM/エメロンクリームリンスCM/あの素晴らしい愛をもう一度/風/地球はメリー・ゴーランド/風のようにうたが流れていた
小田和正:
当時、メッセージフォーク、プロテストソングの影皆はひじょうに大きく、強いメッセージがなければ、「軟弱だ!」と「帰れコール」を浴びるように時代は傾き、ただただ愛の歌を歌うシンガーには、はなはだ窮屈な時期を迎えました。そんな中で、この人の書く詩はそこにメッセージはあっても、すべてを堂々とラブソングという形に包んで表現していました。北山修、であります。彼の在り方はぼくに大きな影響を与えました。
北山修:
小田君と日本のポップスをどうすべきかと議論した夜、あの熱さが懐かしい。誤解を恐れずに言うなら、私の歌詞は「女々しい」と思うのです。無理のある男らしさがまだ男の資質として主流だった時に、男の女々しさや弱さを男の歌詞にし、音にして主張したことが「新しい音楽」になったんだと思います。男の本音がこれらの歌を、実は強いメッセージを掲げて猛々しく批判する男たちの側にも受け入れられたのではないでしょうか。小田さんはどう思うか分からないのですが、この「女々しいかもしれないけれど男らしい本音」が、小田さんの歌との接点にあるんじゃないかって、僭越ですが今でも独りほくそ笑みながら考えています。いかがでしょうか。(返信手紙より抜粋)
Kazumasa Oda Tour 2005"大好きな君に"