『積み重ねていくこと』
今度の映画の内容とかに関しては、今年から撮影に入って、来年公開する積りでいるんだけど、もうちょっと自分の中で煮詰めないと言えないな。
最近、つくづく積み重ねって大事だと思うんだよ。俺なんか、直していくっていうタイプだからさ、音楽でも直して直してってやっていくじゃない?映画に関しても、早く次撮らなきゃっていう、すごくフラットな気持ちだな。
で、もう何本か撮っていくうちに、結局あれいい映画だったんだとか、ちょっと拙くても、これがあるためにはあの映画が必要だったんだというような、まあ、言い訳みたいだけど、そう言う見方が出てくる可能性もあるわけじゃない?まわりの人はその一本でしか評価しないから、才能ないとか最低だとか言うけど、そんなこと言ったら、小学1年生つかまえて何にも出来ないじゃないかって言ってるのと、極端に言えば一緒だよな。でも、それに向かって『冗談じゃない!』って言うより、次の作品で結果をだして、またなんだかんだ言われてって、そうやってやっていくしかないんだろうな。
俺、青木さんのキャディやってみて思ったんだよ。自分がやった仕事の中で、あれほどの反響があったものってあったかなって。不思議だよな。で、ハタと膝をたたいたわけ(笑)。物書きでも映画人でも、例えば伊丹さんにしても『マルサの女』とかたくさん取材して書いたって言うでしょ。俺は取材とかっていうの億劫だし、そんなに足まわりも良くないからさ。でも、自分が経験してきたことなら、思い出して書けばいいわけじゃない。俺はその方があってるなと。見聞きしたことで作っていくのが正しい姿かな、って思ったわけ。たとえば今回のキャディだって、公式のトーナメントで、しかもアメリカでしょ。おまけに二日目に一位になったりするっていう、脚本としては最高の場を与えられたわけ。俺自身、全然怒られなくて、『お疲れさん』とか言われてたら面白くないもん。『バカモン!』とかさ(笑)、たまんなかったよ、現場は。スタッフとして自分は結構気がきくと思ってたのに、助けにもならないわけじゃない、それどころか足引っぱってさ。本当に申し訳ないっていうね。でも、そういう状況が本物であればあるほど、見てる方も面白いわけだから。俺だって他の奴がそんなことしてたら、あいつバカだな、とか思いながらも喜んで見るもんな(笑)。そういう、人がなんと言おうと、嘘のない面白さっていうものを作っていきたいなと。まあ、だからって『キャディ物語』とは言わないけどね(笑)。
FUN MORE TIME! KAZUMASA ODA TOUR 1995