NHK BSプレミアム特番放送 阿部渉アナウンサーインタビュー
阿部さんには、2007年3月放送の「小田和正100年インタビュー」に始まり、同年11月にはNHK-FMにて10時間に渡る生放送「今日は一日”小田和正”三昧」、そして今年2月の「密着ドキュメント 小田和正~毎日が”アンコール”~」と、この全ての番組に関わって頂きました。小田さんと初めて直接顔を合わされてから、かれこれ4年が経ちますが、それぞれの現場で「ここだけの話ですが…」と赤裸々に、ざっくばらんに伺ってきました。
──先ずは、これまで「100年インタビュー」「”小田和正”三昧」「密着ドキュメント」と、それぞれの現場を見てこられて、今、振り返って見てどんな感想をお持ちですか?
阿部渉:
「100年インタビュー」は、2日間で、6時間以上収録をさせていただきました。内容はもちろんですが、どの質問にも、小田さんが真摯に応えて下さり、感動しましたね。それが一番の印象でしょうか。
NHK-FMの「今日は一日、”小田和正”三味」は、ちょっとマニアックな部分も含めて、小田さんに、それぞれの曲について聞けたことが感しかったですね。そして何と言ってもクライマックスは、鈴木康博さんからのメッセージを小田さんに届けた瞬間です。実は、小田さんには放送直前まで内緒にしてきていたのですが、お二人の絆を感じ、思わず涙してしまいました。
NHK-BSP「密着ドキュメント」の時は、とにかく何度もライブにお邪魔しました。そのたびに、小田さんの超人的な体力に驚きました。これは、疲れるだろうなぁと、まずそのことを思ってしまうんですね。それを乗り越えてくる小田さんに、脱帽してました。そして、このドキュメントは、何と言っても盟友カメラマンの西浦さんが密着してカメラをまわすということで、小田さんの素顔をとらえることができたわけで、「西浦さんには本当に感謝しています。ありがとうございました!」
──小田さんと顔をあわせる前と後での印象は変わりました?
阿部:
小田さんとお会いする前に、小田さんが、何かの番組中に怒ったとか、いろいろな噂を聞いていたわけですよ。噂だけでなく、いろいろな人が、小田さんとの初対面の時の印象として、にこりともしなかったなどとあちこちで語られているんです。これは、こちらとしては、かなり構えましたね。不安ばかりが頭の中を覆っていくわけです。
そして、忘れもしない2016年8月24日、大阪市中央体育館!そのライブにお邪魔して、終演後、小田さんにご挨拶できるということになって…。30年以上憧れ続けた方と実際に会う時には、本当に心がふるえるものですね。その時の心境をあらわしてみましょう。「あー楽屋が見えてきた!いよいよその瞬間がやってくる!あの扉の向こうに小田さんが!あー!こんな感じです。そして…、そこには、静かにたたずみ、笑みを浮かべた小田さんがいました。話しぶりも穏やかです。「あの小田さんと自分が話をしている!」短い時間でしたが、感動のひとときでしたね。しばらくたって興奮も少し落ち着いてきたとき、ある事に気付くんです。「あれっ?」事前に聞いていた感じと小田さんの印象、違ったなあと。とてもにこやかな表情が印象に残ったんです。よかったーと思ったの瞬間、疑問が。でもなぜ他の人と印象が違うんだろうと。その後、違う会場の楽屋で、小田さんと「100年インタビュー」について具体的な話をした時に、小田さんの表情がきりっとした面持ちに変わったんです。その時、あーこれが仕事モードの表情なのかと思ったのを覚えていますね。仕事に向き合う時の、小田さんの真剣な姿勢というのは、現在も強い印象としてありますね。
──小田さんの阿部さんへの接し方は変わりました?
阿部:
具体的なこととしては、呼び方が変わりましたね。最初は「君」→「阿部君」→「阿部」→「お前」何だか感しいですね。それと、ライブの後、多くの関係者とご挨拶をしてらっしゃるのですが、いつも照れくさそうにしていらっしゃるんですね。それを見て、やはりシャイなひとなんだなぁと思いました。
それと、やっぱり「風」「空」が好きなひとでした。
──今回の「ENCORE!!」「ENCORE!!ENCORE!!」ツアーで印象に残っていることはありますか?
阿部:
追加公演のセットリストにはなくなってしまいましたが、「time can wait」のイントロが流れて来たとき、「あー、これは、100年インタビューのサブテーマでもあり、我々のために入れてくれたんだ」と勝手に思いました(笑)
──小田さんの演奏についての発見などありましたか?
阿部:
ピアノは、鍵盤をやさしくなでているように見えるんですが、しっかり音が聞こえるんですよね。余裕を感じます。ギターソロ、ばっちり決まってます。今回は、稲葉さんとのツインでしたが、ホントのソロも聞いてみたいです。
──歌い方についての発見はありましたか?
阿部:
オリジナルバージョンと違って、細かいところで譜割りを変えたりしているところでしょうか。
──バンドメンバーの皆さんについては如何でしたか?
阿部:
プロの方々に対して非常に失礼なのですが、皆さん、よく間違わずに演奏できるなあといつも感心してしまいます。稲葉さんは、手を見ずにあれだけのギターソロを軽々とひいてしまうんですよね。いつだったか「さよなら」のギターソロがなぜツインに聞こえるのかも丁寧に解説してくれました!演奏だけでなく、パンドの皆さんのコーラスも、本当に魅力的です。いつもいつも、気さくに挨拶して下さってとっても越しかったです。
──ツアースタッフの印象などありますか?
阿部:
意外と若い女性の方が多いようにも思いましたね。「密着ドキュメント」で私自身知ったことも多かったのですが、皆さん、それぞれの場でブロの仕事をされているなあと感じました。設営のスタッフやドライバーさんが、本番中のカメラを担当ということも驚きました。ある公演の時、カメラのケーブルをさばくために補助的にカメラマンのわきにいた若い男性スタッフが、小田さんの歌声にあわせて、仕事をしながら一緒に歌っていた姿を発見し、とても感動しました。どういう役割を持ったスタッフなのか、全員についてはわかりませんでしたが、多くのスタッフが、それぞれの持ち場で、小田さんのステージを支えていることがわかりました。
──小田さんの楽屋での過ごし方、終演後の打ち上げ等で、印象に残っている出来事はありましたか?
阿部:
小田さんの楽屋の前を通った時、ある曲の同じフレーズを何度も何度も練習されている声が聞こえてきて、本番にかける強い思いを感じました。それと、腹筋100回!すごすぎます。終演後の食事の際は、あれだけ歌ったらクタクタに疲れて、しゃべるのも一苦労だと思いましたが、バンドの皆さんに囲まれて、いつもにこやかに談笑している小田さんの姿が印象に残っています。
──コンサートで印象に残っている楽曲、パフォーマンスは?
阿部:
ドキュメントのインタビューで「この道を」について、小田さんがご自身の生き方を投影している面もあるのかな、という話をされました。その後のライブでこの曲を聞いた時、新たな感動がありましたね。一つの情報で、曲の聞こえ方も変わってくるんだということを実感しました。
──印象に残っているMCなどありますか?
阿部:
さいたまスーパーアリーナで、全国のみんなの思いがこの会場に集まったと、小田さんが話しながら目頭を押さえた時、ぐっときちゃいました。大笑いしたMCは、小田さんと船越さんがジムに行こうとした時に、小田さんが車に乗っていると勘違いした船越さんが、小田さんを乗せないまま、発車させてジムに向かったという話、めちゃくちゃウケました。
──小田さんを見ての印象?感じ取ったことなど、思うがままに伺えますか?
阿部:
ざっくばらんに驚いた印象を言わせていただくと、普段はもちろん、ライブの後などでも、小田さんって「無臭」なんです!こんなこと言っていいんでしょうか?汗のにおいとか、いわゆる、おじさんのにおいとか、まったく無し。これからも素敵な曲を作って、ずっと歌い続けて欲しいです、この1点につきます。多くの人たちにとって、明日への活力となっている小田さんの歌声を、いつまでも!(個人的には、一緒にカラオケに行ってみたいです。)
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