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『珍道中』


ハプニングを大事にしたいっていう気持ちは、今思うとおととし、東南アジアでツアーをしようって決めた頃からあったんだ。なんか、ハプニングが欲しかったんだろうな。日本だけでやってても、他流試合みたいな感じがないじゃない?この間あれやったのどこだったつけ?仙台だっけ?新潟だっけ?っていうようなね。もちろんひとつひとつ本気でやってるんだけど、2週間しか経ってないのに、わかんなくなったりするわけ。そういう意味でも、鮮明に記憶に刻み付けられるようなものが欲しかったんだろうな。ナマミでいくしかないっていう事やろうぜ、思い出作りしようぜって。で、それなら東南アジアだと。結果は本当に珍道中だったよ(笑)。だってまともなわけないよな、言葉は通じないし、現地のお客さんとか全然わかんないし、何ひとつとしてこっちでやってた通りいけるものはないんだから。商談まとめて、じゃ今度よろしくっていうだけでも大変なのにさ、舞台を仕込んでお客さんを入れてコンサートをやるなんて、なんにも起こらないわけないもんな。
でも、香港のコンサートは感動的だったんだよ。MCを全部英語でやったんだけど、言いたい事も丁寧に伝えられたしね。こういう盛り上がり方することってめったにないらしいんだけど、みんなワーッと前に出て来ちゃってね、最後にMCで俺がなんか言ったら、30代くらいの男が『We love you Oda!」とか言って。あ、ちゃんと聞いてくれてるんだなって。ちょっと感動したな。俺たちが行く前に『Oh! Yeah!」を別の歌手が歌ってて、帰ったあとに『東京ラブストーリー』のドラマが放映されて、それでヒットチャート1位になったらしいんだけど、けっこう伝わったなっていうのが嬉しかったな。で、香港がそんなふうに盛り上がって、次のシンガポールでは追加公演までやったりしてさ。で、さあ、上海だぞって感じだったんだけど…。上海ではお客さん、途中で帰っちゃったんだよね。半分くらい帰っちゃったかな、最初上海体育館に1万6千くらい入ってたから、そのこと自体がおかしいんだけど(笑)。だって、なんの情報もないんだから、ひやかしがほとんどなわけでさ。俺なんかは、昔、前座やってる時、『帰れ、帰れ!』って言われたから、それと同じと思ったけど(笑)。バンドの連中はすっげーガックリきちゃって、みんな何にも喋らなかったもんね。でもオレが落ち込んでてもしょうがないから、『上等だよ、気にするな』って言ってさ。あとで聞いたら、バスがなくなっちゃうとか、そういう理由もあったらしいんだけど、きっと、作戦も間違ってたんだろうな。通訳は入れたけど、それよりやっぱり香港の時のように、全部英語でやれば良かったとか。まあ、ホントなかなか手強かったよ。いい経験だったよ。
でも、まあ、シンガポールでは地下鉄にも乗ったし、ラッフルズホテルでカレーも食ったし(笑)。中国では蘇州まで行く途中、汚ないし丸見えだしで、みんなトイレ我慢したりさ(笑)、面白かったよ。で、『今度はローマだ!スパゲティを食いながらやろうぜ!』って旅の最後に言ってたんだけど、それはなかなか実現しないな(笑)。

FUN MORE TIME! KAZUMASA ODA TOUR 1995





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“他流試合”


国内でやるコンサートはね、何をやってもお客さんが足し算をしてくれる、言わば「負けのないコンサート」なんだよ。やることなすこと全部OK!みたいな(笑)。でも、それじゃあまりにも観客まかせだよなっていうのが“生身”のコンサートをしたいと思ったきっかけかな。あっちじやそう簡単にはいかないからね。何しろ言葉は通じないし、観客との予定調和なんてまるでないんだよ。以前、上海でコンサートをした時なんか途中で半分くらいのお客さんが帰っちゃったし(笑)。まさに他流試合なんだけど、たまにそんな「負けることもあるコンサート」をやってみたくなるわけ。期待してないこともいっぱい起こるし、感動することだってあるしさ。もちろん、いつも真剣勝負の他流試合じゃ疲れちゃうけどね(笑)。

K.ODA TOUR 1997-1998 THRU THE WINDOW