「Are you ready?」
何から書いていいのか分からないほど、頭の中でいろんなことが整理されずに混じり合っていますが、まず初めにもう一度お詫びとお礼をしなければいけません。迷惑をかけました。ほんとうに申し訳なく思っています。こんなことを言うと怒られそうですが、今回は遅かれ早かれツアーの途中で、あんなふうに、体が、声が言うことを聞いてくれなくなる日が来ていたのではと、時間が経つほどに思うようになりました。頑張るということしか考えて来なかったので、体を休めるということの必要性を、身をもって感じたことがなかったのです。確かに風邪をひいて喉は腫れていたけれど、たどって行けば原因はもっと単純なことです。自分をいろんな意味で管理しようとしていなかったのです。去年「来年はきっと自分にとって激動の年になるだろう」と言いました。こんな予言めいたことを言ったことはあまり記憶にないのですが、そのせいか思った通り、毎日が「ゆらゆら」と揺れ動いています。でも「自己ベスト」がほんとうに自己ベストになるなんて、思ってもみませんでした。そんなことが引き金になったのか、予言が具体性を獲得して、いろんな形で押し寄せてきています。興味を惹かれる仕事の依頼、手伝ってあげたい仕事、どうしてもやらなくちゃと思っていること。そんなことたちがどんどん重なってきて心も身体も動きが取れなくなり、結果がなかなか出せない。それが自分を責め始める。でも、ずっとそうしてきたから、自分を責めることで乗り越えてきたから、これを突破してこそ初めて激動と言えるんだ、滞っているだけではさざ波も立ちはしない。そこから身を引こうという気はなかった。しかし絶対量としてこんなに忙しかったことはなかったのか、体力が落ちたのか未だに判断はつきかねているけれど、結果としてみんなに迷惑をかけることになった。自分の環境に変化があったことに気づかなかった。自分の身体も心の中も、自分を取り囲んでいるすべてのことも。励ましの言葉をたくさんいただき、あの事故の時の気持ちを生々しく思い出しました。
5月20日、福岡の「zepp」からツアーを再開することが出来ました。ありがとう。みんなにかけた迷惑を、どうすればぬぐい去ることが出来るんだろう、と思い巡らせましたが、同じ過ちを繰り返さないと決意するのが唯一の解決方法という考えに至りました。東北地方のツアーを終えて帰る時、30年の付き合いになるイベンター、ギルドの社長の奥さん窓子さんがいつものように仙台駅まで送ってくれて、ホームで「この前の『same moon』の時、今まででいちばんいいと思ってたけど、今回の方がもっと良かった。終わっちゃって寂しいわ」と言ってくれた。涙が出るほどしかった。さらにそのまま、新宿厚生年金会館、横浜パシフィコと突っ走った。ライブでみんなの顔を見ていると、どれだけみんなが待っていてくれているか良く分かる。それが僕にとっての支えだから、なんとか期待に応えたいと思う。僕は思った、走れるうちはやっぱり走ろう。でももう、迷惑はかけないよ。最後まで、約束通りきっと精一杯「キラキラ」してみせます。待っていてください。
2002/06/18小田和正
Kazumasa Oda Tour 2005"大好きな君に"